コップに半分の水






スポンサーサイト :: --/--/--(--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. スポンサー広告


一ヶ月(4月11日に書いた日記) :: 2011/04/28(Thu)

その日私は家で仕事をしていた。
うちのあたりの震度は6弱だった。
家の中は食器棚や本棚が倒れてガラスが割れて
大変なことになったが、家は奇跡的に無事だった。
津波はうちから500mのところで止まった。
近所の人たちが代わる代わる「大丈夫か!?」と
様子を見に来てくれた。ありがたかった。

断水は不便だったけど、停電にならなかっただけで全然違う。
当日も翌日も、お客さんの対応に追われた。
役場に、水をもらいにいったときだったか、
避難している人たちのための毛布を寄付しに行ったときだったか、
裏の道にいたときに、遠くで「どーーーーーーーーん」と音が鳴った。
一瞬、津波で流れたガスボンベからもれたガスが爆発したのかと思った。
ちょうどそのとき、駐車場にガタガタと車が入ってきたので
その音かとその時は思ったけど、
今にして思えば、時間からして、
あれは一号機が爆発した音だったのではないだろうか。

2日目の夜、避難指示の区域が20キロ圏内にまで広がったため
家を離れた。
伯母一家3人と、一人暮らしの別の伯母と、母と私
5人乗りの車に無理やり6人で乗って、避難所となった体育館へ行った。
そこに三晩いた。
人のやさしさ、あたたかさ、そして身勝手さも実感した。

避難所にいる間に、原発の状況はどんどん悪くなって行った。
より遠くへ移動するために、一組、また一組と
荷物をまとめて避難所を出て行く人たちが目立つ。
大半の人は「移動したいけど車にガソリンがないので行けない」
と、焦りともあきらめともつかない表情を見せる。
私の車は、2日前に満タンにしたばかりだったので余裕があった。
避難所の世話役をしていた市役所職員の同級生が言った。
「俺の口から今詳しいことは言えないけど、
 ガソリンがあるなら行ったほうがいい」

お世話になった避難所の人たち(行きたくても行けない人たち)を
残していくのはとても心苦しかった。
できることならみんなみんな乗せて行きたかった。
でもできない。

「福島に、行きます」
そう言って準備を始めたら、近くに座っていたおじさんが、
「今朝の新聞に、川俣(途中の町)が壊滅状態って書いてあったど。
 福島に行かれなくて戻ってきた人もいるって話だど」
と言った。私は新聞を持ってきた。
「おじさん、その記事、どこに書いてあったのか教えて」
デマに惑わされない。自分で確認したことしか信じない。
結局、そのおじさんの勘違いだったことがわかった。

再び、車に6人押し込んで、福島の親戚宅へ向かった。
途中、ものすごくたくさんの災害支援車両とすれ違った。
そのほとんどが県外ナンバーだった。
こんなに遠くから、こんなにたくさんの人たちが
わたしたちの街へ助けに向かってくれている
運転しながら涙が出た。

福島に来てからも、伯母たちのわがままに振り回されたり
不愉快な思いをしたりしたけど、
今はそれぞれ東京や神奈川に移動して落ち着いていて、
母と私の二人が伯父宅にお世話になっている。
とてもとても良くしてもらっている。
三食昼寝に10時と3時のおやつまで出てきて、
母なんて自宅にいるときよりも快適な生活なのではないだろうか(笑)
避難所で不便な生活をしている人たちも多いのに、
私は恵まれていて、本当にありがたい限りです。

今は、伯父が予備で買っておいたミニPCを借りて
この日記を書いています。
ネッ友のみなさんにも、たくさん心配をかけた上に
無事の報告が遅くなって本当にごめんなさい。
無事です。元気です。元気いっぱいです。

最初の避難所に残っていた人たちも
市が用意したバスで新潟や群馬に移動できたし、
原発も、最初の数日間とは違い、
今は収束に向かっていると信じたい。

まだまだいろいろあるけど、
長くなったのでとりあえずこのへんで。

また書きます。

みんな本当にありがとう。
ありがとう。


とら





スポンサーサイト

テーマ:日記 - ジャンル:日記

  1. 日記
  2. | trackback:0
  3. | comment:0
<<非日常の中の日常(4月14日に書いた日記) | top | 遠い国からきたキャベツ>>


comment

comment


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://kingyonogosui.blog129.fc2.com/tb.php/59-c3b6d92e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。